余談2 昭和(バブル期)の営業スタイル(職業別電話帳を活用するのが当たり前)
ギリセーフ?
バブル時代に流行っていた、保険業界やその他で使われていた職業別電話帳を駆使した営業スタイルついてご紹介します。
『どうぞどうぞ、お入りください!』
1990年代から2000年前後までは、生命保険会社のテレビコマーシャル(特にお昼の時間帯)が、たくさんありました。中でも、テレビ(コマーシャル)で、某有名アナウンサーの方が『どうぞどうぞ、お入りください!』とおススメするCMが放送されてました。〇〇さん(某有名アナウンサーの方がおっしゃるから加入した)と言う高齢のご夫婦にお会いしたこともあります。まじめに保険営業をしていた我々にとっては、よくここまで出来るね!とあきれたのを覚えています。とりあえず!?、やっちゃえ!みたいな感じですね。とにかく、個人情報を集められるだけ集めろ、あとは「審査の結果、契約のお引き受けは、見送らせていただきます」と、断ればいいじゃん みたいな発想かな・・・。(砂金掘り見たい)
当時は、インターネットもほとんど普及しておらず、地上波のテレビの影響力が凄い時代(特にバブル期)でした。そういったCMがまかり通っていたのです。典型的な、昭和のバブル期のイケイケ営業スタイルですね。お上(金融庁/大蔵省)から注意を受けたらやめると言う感じ。バブルの時代は、自浄能力に欠けていた。 昨今は、金融庁などからも注意喚起されているので、『生命保険の重要性やリスクを十分に理解しないまま加入を促すCM』は、中々出来ないと思います。節税の保険(決算対策)も、企業向けに大流行りでした。
職業別電話帳のフル活用
パラサイトセールス
テレビCMでは、当然、お問い合わせのフリーダイヤル番号も放映しているのですが、わからなくなった(覚えられなかった)ユーザーは、104(NTTの電話番号問い合わせセンター)などに問い合わせるわけです。すると、NTTの104のオペレーターさんは、(○○保険会社)の番号等を案内するのですが、実は、その案内される電話番号の多くは、その問い合わせのあった地域の職業別電話帳に登録した保険会社の代理店の番号です。なぜそうなるかと言うと、職業別電話帳は、【あいうえお順】で並べられています。元の保険会社は、日本全国すべての地域に登録してなかった。
地域ごとに、職業別電話帳の仕組みを分かっている保険会社の代理店は『あ/ア○○○○(保険会社名)の案内センター+フリーダイヤル番号』とか『あ/ア○○○○(保険会社名)の受付センター+フリーダイヤル番号』などの名前で登録しておきます。そうすると、正規の保険会社より上に来る名前であれば、オペレーターさんはその代理店の番号を案内します。多分、オペレーター(ほとんどが分かってない)にもよると思いますが、何回か試してみましたが常に、職業別電話帳の【あ/ア】行の先頭の代理店の『あ/ア○○○○(保険会社名)の受付センター+フリーダイヤル番号』等を案内してました。 当時、相当な量の、問い合わせがあると聞きました。
今は、どうなっているかは不明ですが、スマホの時代には、出来ないのかも知れません。パラサイト(寄生虫)セールスと呼んでいる人もいました。保険会社によっては、そういう風な使い方目的(パラサイトセールス)で、職業別電話帳に登録する事を代理店に禁止しているところもありました。
保険業界以外でも、引っ越し屋さんに、【あ/ア】のつく会社名(屋号)があると思います。引っ越し屋さんを探す時は、ネットが普及する前の時代には職業別電話帳がものすごく利用されていたのです。職業別電話帳で一番上(最初)に表示されるのですから、知ってる人にとっては、屋号は、そうするのが当たり前の時代。それが昭和の時代は、とても画期的で、ビジネスとして通用したのです。引っ越し屋さんの電話番号を教えて?と電話番号を104で問い合わせると、いの一番にその【あ/ア】のつく会社名(屋号)の引っ越し屋さんが案内されるわけです。
もちろん、秘書代行の会社名(屋号)も【あ/ア】のつく会社名(屋号)でした。
【余談2のおまけ 】インターネットの黎明期は使われていた【あいうえお順】
更に、インターネット時代になっても、当初のYahooJapanは、検索結果の表示は(広告が表示されない頃)【あいうえお順】でした。ですから、検索結果の一番上に表示されるように、名前をあ/ア行に変更する競争もありました。さらにそれがヒートアップして、あ/ア行よりも数字の上の0を付けた屋号のサイトが、上位に表示される事を誰かが発見すると、又、その○商店を⇒0○商店に変更する⇒00○○に変更する⇒000○○商店とかに屋号変更する競争とかも流行ってました。ただ、ドンドン、インターネットも進化する(YahooJapan)のでわずか1-2年程で、その手法は出来無くなりました。